2001年12月2日の夕方、ジョージア(コーカサス)の山の森で、薪を集めに来た3人の男性が、周りの雪だけが溶けている金属の筒を2本見つけました。筒は持つと熱く、3人はそれを暖房にして森で一晩を過ごしました。筒の正体は、旧ソ連が山の無線中継の電源として置き、分解されて放置されていた核電池(放射性同位体熱電発電機・ベータM型)のストロンチウム90の熱源でした。
3人は全員が急性放射線症と診断され、20日間、誰もそれを放射線と結び付けられませんでした。1人は2年半後に亡くなりました。
IAEA(国際原子力機関)の事故報告書をもとに、核電池の断面図と距離の図で、なぜ森に核電池があったのか、体の中で何が起きていたのか、なぜ20日間気づけなかったのか、人が2分しか近づけない筒をどう回収したのかを順番に解説します。
00:00 冒頭
01:12 舞台
02:04 核電池とは何か
05:18 3人と当日
08:06 目に見えない力
10:05 20日間
12:38 発見と確認
14:14 回収作戦
18:41 治療とその後
20:07 調査の結論
20:46 1枚の図
21:30 締め
■ 出典
・IAEA「The Radiological Accident in Lia, Georgia」(STI/PUB/1660・2014年)。事故の時系列(表1・表2)、核電池の構造(§2.2)、回収作戦(§4)、線量の評価(§5・§9)、結論(§10)は、すべてこの報告書の記述によります。https://www-pub.iaea.org/MTCD/publications/PDF/Pub1660web-81061875.pdf
・英語版Wikipedia「Lia radiological accident」(見つかっていない線源の本数の確認に使用)
■ 制作について
・被ばくした3人の方とご家族、治療と回収に当たった方々への敬意を第一に、体の症状の詳しい描写、治療の内容、亡くなった経緯には触れていません。3人の呼び方も、報告書と同じ記号(1人目・2人目・3人目)にしています。
・報告書は3人を責める記述をしておらず、事故の主な原因を「線源の放置と、危険を伝える表示が無かったこと」としています。この動画もそれに従っています。
・時刻は報告書どおり、すべて「およそ」です(3人は時計を持っていませんでした)。
・核電池・容器・道具・山道の形は公開資料をもとにした概略で、実寸の再現ではありません。冒頭の実写風の映像2本(「イメージ」の札)はAIで生成したイメージで、事故の記録映像ではありません。
ナレーション:VOICEVOX:青山龍星
BGM:OpenTracks(旧DOVA-SYNDROME)かずち「Flutter」「残滓念」「コールドフィッシュ」「クリスタルコア」
#事故の断面図 #リア放射線事故 #核電池 #被ばく #事故解説
1 comment
🔯知られざる核電池。日本も山奥で使われているとか。
Comments are closed.