『セーラー服と機関銃』『台風クラブ』などの相米慎二監督作品『お引越し』、『夏の庭 The Friends』が4Kリマスター版として12月27日(金)より、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開される。

 昨年のベネチア国際映画祭クラシック部門で最優秀復元映画賞を受賞した『お引越し』はフランスでの公開が130館以上にまで拡大し、ヨーロッパ各国や北米で注目の的に。『夏の庭 The Friends』も香港国際映画祭にてワールドプレミア上映を迎え、日本の名匠・相米慎二監督は海を越えて新たな観客のもとにその名をとどろかせている。

 日本映画界を代表する映画人たちが熱い視線を注ぎ続ける、今こそ”追いつくべき”存在 相米慎二監督 とは――。公開から30年経ってなお、普遍的なテーマで胸に迫る2作品の予告が解禁となった。

 『セーラー服と機関銃』『ションベン・ライダー』『台風クラブ』などの傑作を世に送り出してきた相米慎二監督。国内での評価はもちろん、冒頭の相米慎二監督のポートレイトに続いて映し出される「日本映画界の先駆者(La cinémathèque française)」「彼に西洋画追いつくべき時が来ている(CriterionDaily)」といった海外メディアの評価からも、没後20年以上経ったいま、国際的な注目を高めていることが伝わってくる。

 続いて映し出される『お引越し』の場面では、離婚の危機を迎えた両親に挟まれながらも変化が理解できずに奮闘する娘レンコ、それぞれの主張や悩みに葛藤する両親の様子とともに、公開当時に出品された「カンヌ国際映画祭 ある視点部門」や昨年受賞した「べネチア国際映画祭 最優秀復元映画賞」といった映画賞、そして「日本映画の最高傑作の1つ(New York Times)」のレビューが作品の強度を思わせる。

 『夏の庭 The Friends』は穏やかな音楽やあたたかな雰囲気のなかに、はつらつと響く少年の声が印象的だ。原作である「夏の庭 -The Friends-」(湯本香樹実 著)は世界中で愛読され、ロングセラーを記録しているが、三國連太郎の圧倒的な存在感、オーデイションで選ばれた演技未経験の少年たちの瑞々しい姿によって、さらなる臨場感をもって描かれる。

 家族の在り方の臨場感、喪われゆくものと決して失われないもの…公開から30年の時を経てなお、観る者の共感を呼ぶ普遍的なテーマで描かれた両作が、現代を生きるすべての人の心に色鮮やかに蘇る。

 さらに本予告では、是枝裕和監督(『万引き家族』『怪物』)、濱口竜介監督(『ドライブ・マイ・カー』『悪は存在しない』)からのコメントも(下記全文)。日本映画界を代表する映画監督2人からの熱いメッセージが、相米慎二監督の影響の大きさを感じさせる。

<是枝裕和監督>
エドワード・ヤン、侯孝賢、北野武に比肩する映画作家として、
相米慎二という名前は、今まさに再発見されるべきだ。

<濱口竜介監督>
相米慎二監督の作品は、どの映画にも、驚くべき身体が映り、声が響いている。
そう、驚くのだ。何度でも、何度でも。

『お引越し 4Kリマスター版』作品情報
【STORY】
 両親が別居。 はじめは家が2つできたと喜んだレンコも、次第に自身を取り巻く変化の大きさに気づかされていく――京都に住む、明るく元気な小学6年生、レンコ。父ケンイチが家を出て、母ナズナとの二人暮らしが始まった。ナズナは新生活のための規則を作るが、変わっていこうとするナズナの気持ちがわからない。レンコは、離婚届を隠したり、自宅で籠城作戦を決行したり、果てにはかつて家族で訪れた琵琶湖への小旅行を勝手に手配する…。

(C)1993/2023讀賣テレビ放送株式会社
1993年/124分/日本
監督:相米慎二 脚本:奥寺佐渡子、小此木聡 原作:ひこ・田中 撮影:栗田豊通
出演:中井貴一、桜田淳子、田畑智子、笑福亭鶴瓶

『夏の庭 The Friends 4Kリマスター版』作品情報
【STORY】
 「死」への興味から、奇妙な老人と関わりを持った小6トリオのひと夏の成長記。木山、河辺、山下の小6トリオは、祖母の葬式に出席した山下の話を聞き、「死」に興味を持ちはじめる。近所に住む一人暮らしのおじいさんがもうすぐ死にそうだ、と聞きつけた3人は、家を張り込むことに。はじめは少年たちを追い返そうとしたおじいさんも、次第に彼らを受け入れ始める。そんなとき、ひとりぼっちのおじいさんのために、3人はある計画を思いつく…。

(C)1994/2024讀賣テレビ放送株式会社 (C)1992湯本香樹実/新潮社

1994年/113分/日本
監督:相米慎二 脚本:田中陽造 原作:湯本香樹実 撮影:篠田昇
出演:三國連太郎、坂田直樹、王泰貴、牧野憲一、戸田菜穂、笑福亭鶴瓶

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