俳優の有村架純、石田ひかり、姫野花春がトリプル主演を務める映画『さとこはいつも』(9月18日公開)から、映画配給会社の宣伝プロデューサーとして働く沙都子(有村)が登場する本編映像が公開された。普段はなかなか見ることのできない、映画宣伝の舞台裏をのぞく内容となっている。

 本作は、沖田修一監督の長編映画デビュー20周年を記念した完全オリジナル作品。初めての恋を持て余し、妄想を暴走させる中学3年生の中井聡子(姫野)、不倫も仕事もスランプ気味の映画配給会社社員・西田沙都子(有村)、子育てが一段落し、久しぶりに得た自分の時間の中で夢に目覚める飯島里子(石田)。年齢も育った環境も異なる、同じ「さとこ」という名前を持つ3人が「自分の物語」を書き始めたことで、それぞれの人生が交差していく。

 公開された映像は、沙都子が勤める会社で、新作韓国映画の宣伝方針を話し合う会議から始まる。沙都子は「野球や映画が好きなシニア層は生かしつつ、配信ドラマをよく見る若い層にも」と、作品をより幅広い観客に届けるための方向性を提案する。

 しかし、後輩スタッフ(中井友望)から「なんか普通になっちゃった」「わざとダサくしてるっていうか」と反対意見が上がり、会議室の空気が一変。沙都子は「わざわざ難しい映画にする必要がどこに?」「このコピーで本当に目標の額に届くと思う?」と問いかけ、仕事に妥協を許さない“戦闘モード”を見せる。

 一方、不倫関係になって6年目を迎えた村本(オダギリジョー)との食事では、会議とは異なる本音を漏らす。自ら退けた方針のビジュアルを前に、「絶対こっちの方がいいんだよ」「だって監督、キム・ヘジョンだよ?」と訴える沙都子。

 村本から「好きにやったら?」と返されると、「好きにやったらどうなるの? それで給料出る?」「私はね、誰も観にこなくて、何もないことになるのが嫌なの」と、映画を観客へ届けることへの不安や焦りをあらわにする。

 映画を誰に届け、何を伝え、どのような言葉やビジュアルを選ぶのか。映像では、SNSでたびたび話題になる「日本の映画ポスター、ダサくない?」論争の裏で、宣伝担当者たちが興行と作品性の間で模索する姿が描かれている。

 制作にあたり、沖田監督や演出部、プロデューサーは、配給会社ハピネット・ファントムスタジオの宣伝会議を取材。現場で交わされる言葉や、映画を世に送り出すまでの葛藤を脚本や演出に反映したという。

 劇中で沙都子が担当する架空の韓国映画『2万ウォンのプレイボール』には、本国版と日本版のポスターも制作された。本作のメインビジュアルを手がけた大島依提亜が監修し、秋山怜美がデザインを担当している。

 大島は「劇中に出てくる韓国映画のポスター写真のためだけに、わざわざロケハンをし、いかにも韓国映画に出てきそうな役者やシチュエーション、写真の色味まで寄せたりと、本気でふざける沖田監督の作品性に通底しているものを感じます」とコメント。

 秋山も「普段は悩みながら進めていくデザインも、“あえて”表現をしていく過程はとても面白く、貴重な経験となりました」と振り返っている。

 普段は表に出ることのない映画宣伝の舞台裏を知ることで、何気なく目にしている映画ポスターやキャッチコピーの見え方も、少し変わるかもしれない。

■STORY
 同級生に恋する鼻炎持ちの中学3年生・ソフト部所属の中井聡子(15歳)。姪っ子と韓国カルチャーLOVE!映画配給会社の宣伝部でバリバリ仕事しつつ、6年目になる不倫が倦怠期を迎えている西田沙都子(35歳)。
子育てがひと段落、ようやく自分の時間ができた飯島里子(55歳)。三者三様、まったく違う人生を歩む 【 さとこ 】 たち・・・。それぞれに降りかかる出来事をきっかけに、自分の人生を小説として書き始めたとき、他人だったはずの3人の物語が少しずつ交差していく――

有村架純
石田ひかり  姫野花春
監督・脚本 沖田修一
製作幹事 アミューズクリエイティブスタジオ
配給 ハピネットファントム・スタジオ 制作プロダクション オフィス・シロウズ
©2026 「さとこはいつも」製作委員会

公式サイト:https://happinet-phantom.com/satoko/
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