2018年にフジテレビの月9枠で放送された芳根京子主演ドラマ『海月姫』。一見奇抜な設定と個性的なキャラクターたちが織りなすこの物語は、原作である東村アキコの自伝的少女漫画をもとにしながらも、王道の純愛ストーリーとして静かに、しかし確実に人々の心をつかんできました。視聴率こそ控えめだったものの、今なお「隠れた名作」として語り継がれるその魅力を、2024年放送の『波うららかに、めおと日和』と重ねて紐解きます。
主演の芳根京子が演じた月海は、極度の近視でオタク趣味に没頭する非モテ女子。そんな彼女が、女装を趣味とするプレイボーイ・蔵之介（瀬戸康史）と、堅物のエリート・修（工藤阿須加）という異なるタイプの兄弟との関わりを通して、自分自身を変え、恋に落ちていく過程は、まさにシンデレラストーリーそのものです。
本作の魅力は、奇抜なキャラや笑いだけではありません。月海と「尼～ず」と呼ばれるオタク女子たちが暮らす天水館を舞台に、夢を追うことの大切さや、自己肯定感の芽生え、人との関わりの中で生まれる変化が丁寧に描かれています。そしてそのメッセージは、現代の視聴者にも深く響くものでした。
そして2024年春、芳根京子が再び主演を務めるドラマ『波うららかに、めおと日和』が放送。今度は昭和11年を舞台に、「交際0日婚」という前代未聞の設定のもと、新婚夫婦の初々しくも切ない恋模様が描かれます。手をつなぐ、名前を呼ぶといった些細な行動に胸が高鳴る――そんなピュアな描写が、『海月姫』のゆったりとしたラブストーリーを思い出させてくれます。
さらに興味深いのは、かつて月9だった恋愛ドラマが、今では木曜劇場（木10）にそのポジションを譲っているという事実。実際に『海月姫』の放送後、月9は長らく恋愛ドラマを封印し、刑事モノや医療ドラマへとシフトしていきました。それに対し、木10枠がチャレンジ精神あふれる様々な作品を送り出し、純愛や人間ドラマを描く場として再定義されつつあります。
この動画では、『海月姫』の隠れた名作としての魅力を再発見しながら、『波うららかに、めおと日和』との共通点と進化、そして芳根京子の演技力と存在感についても深掘りしていきます。さらに東村アキコ作品に通じる「個性の肯定」「コンプレックスの魅力化」といったテーマが、どのようにドラマの中で活かされてきたのか、映像とともに丁寧に紐解いていきます。
視聴者の皆さんにとって、懐かしくも新しい発見があることを願いながら、ぜひ最後までご覧ください。そして、『海月姫』をまだ見ていない方、もう一度見直してみたい方は、FODなどの配信サービスを活用してこの名作に触れてみてください。
芳根京子が演じる「純愛の系譜」は、時代を超えて確かに続いている――それが、この動画で伝えたいメッセージです。
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