中上健次による反逆の恋愛小説を高良健吾、鈴木杏の若手演技派コンビで映画化
[見どころ]
地方の名家に生まれながら東京で自堕落に生きる男と歌舞伎町のダンサーが、逃避行の果てに男の故郷にたどり着く。もがくように互いの愛を求め合いながら、破滅へと向かうラブストーリーは、1992年に亡くなった芥川賞作家・中上健次による最後の長編が原作。『ヴァイヴレータ』の廣木隆一監督が、愛し合いながら厳しい現実に直面し、引き裂かれてはまた戻る、不器用な男女の愛をリアルに描く。わがままだが、魅力的な男・カズを『白夜行』の高良健吾、カズを一途に愛すダンサーの真知子に、舞台でも活躍中の鈴木杏が扮し、傷だらけになっても、まじり気のない愛を貫く男女を熱演している。
[ストーリー]
東京で自堕落な生活を送るカズ(高良健吾)は、歌舞伎町のダンサー真知子(鈴木杏)と惹かれ合っていた。ある夜、カズは彼女を店から連れ出すと、そのまま一緒に東京を後にする。そのまま2人はカズの故郷・和歌山県新宮市に戻って暮らし始める。カズは資産家の一人息子だった。「ここじゃ、五分と五分でいられない」と、真知子は東京へ戻り、カズは高利貸しの山畑(大森南朋)にそそのかされ、賭博にのめり込む。やがて大きくふくらんだ借金の帳消しとして、山畑は再びカズの元へ帰っていた真知子を要求する。
[スタッフ・キャスト]
[監督]廣木隆一
[脚本]奥寺佐渡子
[撮影]鍋島淳裕
[原作]中上健次
[出演]高良健吾、鈴木杏、大森南朋、忍成修吾、村上淳、根岸季衣、田口トモロヲ、緑魔子、小林薫
[DATA]2011/日本/角川映画
2011年6月4日公開