東日本大震災から11日で9年。
それは、被災者が積み重ねた復興の日々でもあった。
津波が奪った暮らしをどこまで取り戻すことができたのか。
三陸の町を取材した。
復興への希望を運ぶ三陸鉄道。
震災発生2カ月後に加藤綾子キャスターが取材した日から9年がたった。
久慈駅で再会した、名物おばあちゃんのウニ弁。
津波に流された駅舎が新たな姿に生まれ変わる一方、復興が進むことによる新たな不安も。
9年前、久慈駅でウニ弁を売っていた名物おばあちゃん・工藤クニエさん。
若々しい笑顔で迎えてくれた。
今も午前5時半からウニ弁当を作り店に立っている。
久慈駅の“名物おばあちゃん”・工藤クニエさん「夢中でしたよ。本当に皆さんの方がわたしに対して、電話とかいろいろな面で力を貸してくれる、『お母さん大丈夫か』とか。わたしの命の源」
加藤綾子キャスター「お母さん9年前よりおしゃべりが上手になった」
工藤クニエさん「もまれてるから、毎日お客さまに。少しは勉強したか、わたしも」
忘れられない人、そして、忘れられない光景。
当時、三陸鉄道の車中から目の当たりにしたのは、震災ごみの山だった。
今、その場所にはドラッグストアが立った。
加藤綾子キャスター「人の表情とか、少しずつ沿岸部に建物が建ったり、堤防が建ったり、この9年という月日を感じる」
震災を乗り越え、生まれ変わった駅がある。
9年前にも訪れた島越駅。
加藤綾子キャスター「あの青い屋根の部分が元々島越駅があった場所ですよね」
体験村・たのはたネットワーク・楠田拓郎さん「津波の前はこういう駅舎がありまして、このかわいい洋風の屋根が地元の人や観光客にも愛されていた」
震災前の夏は、毎年、海水浴場に訪れる人で大にぎわい。
しかし、津波は駅舎を丸ごとのみ込んだ。
新たに作られたのは、赤いレンガ調の駅舎。
一方で、復興後のこれからに不安を抱える人もいる。
国道45号線沿いで営業する北川食堂。
震災直後から営業を再開し、地元の復興を後押し。
当時は、なんとか仕入れることができたマグロ丼を出していた。
北川食堂・北川和彦さん「生のものとか全然なかったので、苦労してあんな感じの丼でした」
今の一番人気は、地元の海の幸が詰まった日替わり丼だという。
宮古産の魚、ドンコの身を肝とみそで味付けしたたたき。
高級魚アイナメの刺身にツブ貝など、地元の海の幸がたっぷりの一杯。
国道沿いに店があり、震災後も観光客が訪れやすい立地だった。
しかし、2020年度までに三陸縦貫自動車道が全線開通の見通し。
観光客はさらに増えても、店の営業にプラスになるかはわからないという。
北川食堂・北川和彦さん「それによってうちは(高速)道路から外れていくので、不安ですね。道路から外れたところで商売したことないので」
(2020/03/11)
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4 comments
ずーっとアナウンサーやってほしいよね。
知名度、人付き合いといいこの人すげーよ。
カトパン
専業主夫になるからけっこ…
まあ妄想だ許してくれ
ウニのおばあちゃんの話し方が凄く柔らかくて、毎日色んな人と話して思いが循環している綺麗な小川の様なイメージが思い浮かびました。とても気持ちが暖かくなりました。
4:21 綾太郎♡