<内田理央「海月姫」インタビュー>ぶっ飛び強烈キャラ“まやや”の意外な反響、演じられた理由…“映画版”太田莉菜は意識する?
女優の内田理央(うちだりお・26)がフジテレビ系ドラマ「海月姫」(月曜よる9時~)にて、また強烈な役に挑んでいる。これまでも印象深い役を多数演じてきた彼女だが、今回は段違い。髪で顔の半分が隠れているため、鼻から下しか映らず、役を彼女が演じていることに気づかない視聴者もいるほどだ。モデルプレスはそんな強烈キャラを演じる内田にインタビューを行い、役作りや反響など話を聞いた。
同作は「東京タラレバ娘」や「主に泣いてます」などで知られる東村アキコ氏による同名作品が原作。“オタク女子”が自分には一生縁がないと思っていた恋を知り、複雑な三角関係に巻き込まれながら新しい自分を見つけていく“シンデレラ・コメディー”だ。
同作では、主人公の月海(芳根京子)と共に男子禁制アパート「天水館」で暮らすオタク女子4人“尼~ず”の完成度が注目の的となっており、特に三国志オタクの“まやや”演じる内田が「振り切っている」と話題に。いきなり奇声をあげ、ポーズをとるなど、体当たりでオタクキャラを好演している。
□今回は、かなり振り切ったお芝居をされていますね。視聴者の間でも好評ですが、そういった声を聞いていかがですか?
個性的なキャラクターで、容姿、背丈、声の質感も自分とは違うイメージだったので、最初は不安がすごく大きかったです。なぜ自分にお話を下さったのだろう、というくらい不安でした。しかし放送後には「どれが内田さんか分からなかった」といった皆さんの反応が分かり「本当にありがたいな」とほっとしました。
□ご自身の周りではどのような反応がありましたか?
まず決まった段階で、仲の良い友達や母親に「海月姫というドラマで、まやや、という役をやることになった。見た目はこんな感じなんだけど、大丈夫かな?」と送ったら「いつもこんな感じじゃん。だから全然平気だよ」と言われて(笑)。どういう意味で捉えたら良いのかは分からなかったのですが、でもその言葉で頑張ろう、という気持ちになりました。それから第1話が放送され、友達から「いつもの理央で安心した」とメールが来て…それもどう捉えて良いのかまだ分かってないですけど(笑)。結構、親しい人からは「ビックリした」とかではなく「普段の理央」という声が多いんです。中学時代の友人も「あの時と全く変わってなくて良かった」とメールをくれました。なんだか複雑な気持ちですが嬉しいです(笑)。
□まややはかなり異色なキャラクターですが、演じる上で恥じらいや抵抗感はありますか?
特にないんですよ(笑)。すごく恥ずかしさを押し殺してやっているというわけではなく、普通にできてます。顔が見えないことに対しても全然抵抗はないです。ぶっとぶ役なので、目が隠れてるからこそ、やり切れる、というか…。前髪がない状態で、もし同じ演技をしろ、と言われたら、そっちの方が難しい。ただ、ずっとハイテンションな役なので、演技に緩急を付けにくくて、そこは少し難しいなと思います。
□発声も特殊ですよね。
最初のリハーサルで監督にお会いした際、「リハからぶっ飛んじゃって下さい」と言われたので、とりあえずリハからぶっ飛ぼうと思って、あんな感じでいったんです。そしたら、声が枯れてしまって…。最初は慣れなかったようで、喉に負担をかけてしまいました。そこから喉飴や喉のスプレーを常備し撮影していたのですが、今は何もしなくても声が出るようになって!声帯が強くなったみたいです(笑)。でも、頑張ってテンションを上げて演じているので、普段からずっとあんな感じではないですよ(笑)。
□スイッチがあるんですか?
そうですね。意識はしていませんが、本番に入るまでは普通のテンションで、まややになる時だけハイになって、カットがかかったら、また戻る、という感じなので、あるかもしれないです。
□ご自身で放送を見られて、どうですか?
自分だと細かいところをチェックしてしまいます。「もうちょっと手を右にした方が見やすかったかな」とか、「口の開け具合が分かりづらかったかな」とか細かいことなんですけど(笑)。目が隠れてる分、口と手のアクションがかなり重要なので、モニターで確認して、強弱を調整しています。テンション的にはいつも100%でできているとは思いますが、そういう細かいことはいつも反省しちゃいます。きっと自己満の世界なのでしょうけど。ですが、まややはコミカルな役柄で、ストーリー的にもシリアスなシーンより愉快なシーンが多いので、とにかく楽しんで演じています。松井玲奈ちゃんが演じるばんばさんと、2人でアドリブをして動くシーンも多く、そこは2人で楽しくやっていますね。
□お2人とも前がほぼ見えないビジュアルなのに、リアクション激しいですよね。ぶつかりそう(笑)。
あは(笑)。ちょこちょこ、ぶつかっていると思います。お互いにあまり視界が良くないので、ぶつかって「あ、ゴメンね」という感じはありますね。でも撮影中は気にせず続けて、カットかかった瞬間に「大丈夫でしたか?」って。今のところ事故なく、できています(笑)。
□そんな強烈なキャラクターですが、何かイメージされたものはありますか?
とにかく原作の漫画を読んでイメージをしました。あと、話し方は、漫画だと難しかったので、ガチオタクの男の人をちょっと参考にしてます。女の人ではなく、男の人。ロバートの秋山(竜次)さんがコントでオタクに扮しているのですが、それもイメージに入れてみました。語尾に息がちょっと入っちゃう感じで、語尾に特徴を毎回つけるようにしています。最初にパッと絵が思い浮かんだのが秋山さんだったんです(笑)。
□実写化された映画やアニメは特に?
アニメと映画は見ていません。最初、監督とプロデューサーさんに相談したら、見ないでください、と言われて。多分自分の中でイメージが固まってしまうからだと思うんですけど。なので今回は原作しか読まずに、とにかく漫画で受けた印象でやらせて頂きました。
□では、映画版では太田莉菜さんが演じられていますが、意識することもなかったのですか?
太田さんは、私の中で原作のイメージにピッタリなんです。対して自分はあまりイメージに合っているとは思えないので、別物として頑張れれば良いな、と思っています。きっと見たら、何か思うのかもしれないですが、見ていないからこそ、意識せずに私らしくできていると思います。
□現場も温かい雰囲気だと伺っています。
現場は、瀬戸さんも含め尼~ずの皆さんと、仲が良くチームワーク抜群です。ずっと皆で喋って、写真を撮って…とても雰囲気が良くて、楽しいです。撮影でも、誰かの顔が変だったとかでちょっと笑ってNGになっちゃったり、カットがかかった瞬間に誰かが吹き出しちゃったり。小さなハプニングはめちゃめちゃあります。
□皆さんインパクトのある役なので、刺激を受けることも多そうですね。
毎日すごく刺激的です。アドリブを言うシーンも多く、私はちょっと苦手な方なのですが、木南(晴夏)さんがぼそっと言ったただの一言が、いつもすごく面白いんですよ。尼~ずは皆、個性豊かなキャラだけど、役者さんもそれぞれ個性的なので、頂く刺激は大きいです。
(引用元:modelpress https://mdpr.jp/interview/detail/1746080)