高田みづえ 真夜中のテレパシー



以前にも述べたことなのですが、この「真夜中のテレパシー」という楽曲は、幻の名曲「愛のイマジネーション」の姉妹編なのではないかという見解を自分は持っています。みづえナンバーの中では2曲しかない「作詩:安井かずみ 作曲:加藤和彦 編曲:船山基紀」のトリオ作であり、「イマジネーション」や「テレパシー」といったスピリチュアルなツールを用いて遠く離れた恋人とつながっていようとする内容に類似点があるし、「真夜中の…」というタイトルが「愛のイマジネーション」をB面に追いやった「真夜中のギター」を想起させるし、ひとつの集大成と言える10thアルバム『愛のモノローグ』に収録(似たような扱いをされた谷山浩子作品も収録)されている点から言っても、少なくとも「真夜中のテレパシー」と「愛のイマジネーション」の間に密接なつながりがあることは間違いないと考えています。最近では、姉妹編というよりはむしろ、実験的側面の強かった「愛のイマジネーション」を、もう少しスタンダードなみづえナンバーに寄せてリメイクした作品が「真夜中のテレパシー」なのではないかとさえ感じています。アート性が高い映画を観ているような雰囲気もあった「愛のイマジネーション」に対し、「真夜中のテレパシー」にはcute&sexyな大人のアイドルソングというイメージがありますよね。その芸術性の高さゆえになかなか厳しい意見もあった「愛のイマジネーション」を、より親しみやすくリメイクしたのが「真夜中のテレパシー」であると見ていいのではないかと思っています😅
そしてもう一つ「真夜中のテレパシー」の特筆すべき点は、この曲が高田みづえのlatest song、現時点での「最新ナンバー」である点です。「カーテン・コール」という楽曲が高田みづえのlast song「最終ナンバー」であるという勘違いが流布されているフシがありますが、そもそも高田みづえは(自分の中では)引退していないのでlast songというのは存在しませんし、「カーテン・コール」が85年4月に「チャイナ・ライツ」との両A面としてリリースされているのに対し、「真夜中のテレパシー」がラス前B-4(B-5は「カーテン・コール」)に収録されている10thアルバム『愛のモノローグ』のリリースは85年5月なので、単純に発表順から言ってもこの「真夜中のテレパシー」こそが現時点でのlatest song「最新ナンバー」であることは明らかです。このcuteで明るいアイドルソングが高田みづえのlatest songであることには大きな意味があると思っていて、この歌の主人公の女性は「たとえ離れても 真夜中のテレパシー 心の中で三回 『愛しています』と」と歌っていますが、彼女がテレパシーを送っている相手は、他ならぬ我々ファンであると自分は思いたいです。たとえ一時的にちょっと別の世界に足を踏み入れて離れることがあったとしても、彼女は常に我々に向って「愛しています」とテレパシーを送っている、すなわちいつの日か愛するファンのもとに帰ってきますよというメッセージを彼女はこの歌を通して我々に送っているのだと自分は解釈したいと思っています。現実的な問題は脇に置いて、解釈は自由でしょう(^^)/
もちろん我々ファンからも、「あなた会いたさに 愛のテレパシー」を、心の中で、余裕で三回以上毎晩送っています(;^ω^)

5 comments
  1. S☆Jさま、こんにちは。もう9月ですね。そろそろ「ふり向けば秋」を聴きたくなる頃ですかね。
    なるほど、この「真夜中のテレパシー」と「真夜中のギター」そして「愛のイマジネーション」、この曲の関係にはびっくりです。
    そんなこと全然気づかずに聴いていました。いかに何も考えずに聴いているのかが分かりすね。お恥ずかし😅
    このアルバムのラブソングは、すべてのろけ話もとい、のろけ曲に聞こえて、ちょっと嫉妬を覚えます。
    でも、今さらそんなこと言ってもはじまらないので、「さくらじま」のみづえちゃんのコメント見て、ひとりでにやにやしております。その原因は、コメントの最後にある「私の愛するファンの皆さんへ」という言葉と可愛い花のイラストです😆

  2. 最新アルバムからの最新曲きましたね!10thアルバムという区切りの良さからか、装丁も立派でしたよね。このアルバムに曲を提供している加藤和彦と谷山浩子は「B面追いやられ組」という共通点があったんですねw 二人ともこのアルバムで地位回復ですね。
    ところで、0:50のみづえちゃん、素敵です。見てると胸をしめつけられそうになるような可愛さです。「どうして~」の頃でしょうか。2:10は「真夜中のギター」の頃ですか(ちょうど歌詞に「真夜中」があるからw)。3:05は昭和の民宿の内線電話からテレパシーを送ってるみたいですね。

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