TOKYO MER 南海ミッション はMERド定番の展開で大満足。この怒涛の展開で奇跡が起きるからMER!!!



劇場版TOKYO MER
〜走る緊急救命室〜
南海ミッション

監督/松本彩
TVシリーズ「TOKYO MER〜走る緊急救命室〜」では演出・チーフディレクターを担当

脚本/黒岩 勉
キングダムシリーズ
劇場版『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』(23)
映画 グランメゾン★パリ(24)

出演/
鈴木亮平
菜々緒
賀来賢人

江口洋介
高杉真宙
生見愛瑠
宮澤エマ

中条あやみ
小手伸也
ジェシー
佐野勇斗
フォンチー

石田ゆり子
鶴見辰吾

大人気TVシリーズの劇場版の第2弾
【TOKYO MER】――オペ室を搭載した大型車両=ERカーで事故や災害現場に駆け付け、患者の命を救うため自らの危険を顧みずに戦う、都知事直轄の救命医療チームである。彼らの使命はただひとつ、“死者を一人も出さないこと”。

ある意味、医療体制の究極の理想のひとつとも言える形を見せてくれたTOKYO MER。
その続編の劇場版。

今回は南海ミッションということだが、喜多見チーフをはじめとするメインスタッフは基本出演
設定的に、TOKYO MER、YOKOHAMA MERの実績からMERシステムが全国に広がっており、その流れで鹿児島ー沖縄エリアをカバーする南海MERが試験運用されている…という設定になって、その南海MERに喜多見チーフと夏梅が指導スタッフとして赴任しているという設定。

2025年、これまでの実績が評価され、全国の主要都市である札幌・仙台・名古屋・大阪・福岡に新たなMERが誕生していた。

一方、沖縄・鹿児島では離島地域に対応できるMERの誘致活動が活発化。
オペ室を搭載した特殊車両=NK1を乗せたフェリーで、南の海の島々を巡る“南海MER”の試験運用が開始された。

TOKYO MERチーフドクターの喜多見、看護師の夏梅は指導スタッフとして南海MERに赴任し、医療が行き届かない離島医療に従事していた。

そんなある日、とある南の島で突如として大規模な噴火が発生
溶岩が村を焼き尽くし、飛び交う巨大な噴石が道路や建物を破壊する。
噴煙のため、ヘリコプターによる上空からの救助は不可能。

そして海上自衛隊や海上保安庁の到着には、なお数十分を要する……

絶望的な状況の中、島に取り残された79名の全員の命を救うため、南海MERは決死のミッションに挑んでいく。

鈴木亮平の演技力の凄さはこの映画でも思う存分感じられる。
本当のERドクターじゃないのか?と思うほどに緊迫感あふれる様々なシーンで喜多見チーフを演じきってくれている。

まさにヒーローとも言うべき存在。

その役者が役者としての顔になる約どころというのはそう多くないが、ネットフリックスの「シティハンター」でもそうなのだが、鈴木亮平が演じた約はすべて鈴木亮平であり、冴羽りょうであり、加藤俊樹であり、喜多見チーフである

そこに加わるのが江口洋介のいぶし銀の渋さ。
患者のための努力を惜しまず、患者第一をどこまでも貫く医師としてタッグを組んでくれる。これほどまでにスクリーンが豪華に見えることはあったであろうか?

南海MERのメンバーとして新規出演の3人も3様に見せ場を見せてくれる

高杉 真宙にしても、宮澤エマにしても生見愛瑠にしてもきちんと見せ場を作りつつシナリオはきちんとまとめている。

中でも生見愛瑠は年齢的にも、若者代表のようなポジションを演じることが多いのかな?
最近だと「ショウタイムセブン」でパニックになって絶叫するシーンがあったがこの手のポジション役が回ってきてるのかな?と若干デジャブ。
あとメイクによってかなり印象が変わる女優さんの印象だったが今作では浮くこと無く地に足ついた演技を見せてくれる。

シナリオ展開は
喜多見チーフが先行で動き、音羽くんが官僚と医者の間で苦悩するが、喜多見を信じる。
そして喜多見チーフには次から次への苦難が訪れる…
という「TOKYO MER」のスタンダードな展開。

今回は、やり過ぎじゃないの?_と思わせるほどに危機また危機が続く。

あっさりとシナリオ展開が進むと思ったらその後に怒涛の展開で危機が訪れる…といったように、テレビドラマ3話分くらいの危機が120分に詰め込まれている。

それ故に次々と奇跡の展開となるがゆえに、ご都合主義的に捉える人もいるだろうが、エンターテイメントであることを考えると、そこはツッコミどころにするべきではないだろう

この映画の本質は
医療従事者へのリスペクトと医療を受ける側であっても「誰かのためにできることを考える」といったところだろう。

シンプルに言えば日本人気質を刺激するシナリオ展開になっているが、それぞれがそれぞれでできることを考えたときに、それは大きな力になる…ということ。
そして前例や慣例に縛られている国レベルであっても、横のつながりを活用すれば奇跡を起こせる……
でもそのためには組織間の連携が必要で現場だけではなく政治的なつながりやネゴシエーションも大切であることを描いている。

唯一緊急事態において緊急移動のスピード感を感じられなかったのは惜しいところ。
こればかりは船を使っての移動では仕方ないところかもしれにあ

TOKYO MERのメンバーが成長してみなスーパードクターになり、一人前になっているのを考えるともう1本完結編とも言えるTOKYO MER。
もしくはもう1本TVのシリーズを作ってほしいと思うのがシリーズのファン心理だろうか?

そして忘れてはならないのがCG技術の発展
火山の噴火や溶岩の流れ出しなどCG技術進化がとても素晴らしく、爆発はもちろん噴煙などで違和感が殆ど感じられなかったのは「見事」

怒涛の展開と素晴らしいCGと鈴木亮平を始めとする出演者の頑張りは大きなスクリーンで見る価値あるといえる。

エンドロールで流れてくるのが、様々な形で地域医療に携わってくれている医療従事者の方々の姿。
この日々の地域医療を支えてくれている医療従事者の方々への感謝を感じました