2025年夏、フジテレビが贈る注目の新ドラマ『僕達はまだその星の校則を知らない』が、豪華キャストとともに話題を呼んでいる。中でも注目を集めたのが、「新しい地図」の稲垣吾郎の約9年ぶりとなる民放連続ドラマ出演だ。6月28日に都内で開催された「フジテレビドラマライブ2025・夏」では、本作の主要キャストである稲垣吾郎、磯村勇斗、堀田真由が登壇し、それぞれが演じる役柄や現場のエピソードについて語った。
稲垣が演じるのは、男子校と女子校が統合されたばかりの高校の理事長・尾碕美佐雄（おざき・みさお）というキャラクター。これまで教師役も少なかったという稲垣にとって、「いきなり理事長」という設定は新鮮かつ挑戦的なものだった。「先生やりたかったのに、理事長です！」と会場の笑いを誘いつつも、役作りには強い意志を持って臨んでいる様子が印象的だった。
ドラマの主人公は、法律の知識を持ち込んで学校問題に立ち向かうスクールロイヤー・白鳥健治（演：磯村勇斗）。彼が若者たちの悩みに寄り添いながら、制度や校則の枠を超えて「本当に必要な答え」を探し出すヒューマンドラマである。この白鳥の良き理解者となるのが、堀田真由演じる熱血教師・幸田珠々（こうだ・しゅしゅ）。そして、その2人を支える立場にあるのが稲垣演じる理事長・尾碕である。
稲垣は理事長というポジションにふさわしい風格を持ちつつも、どこか柔らかさやユーモアを含んだ演技を意識しているという。「髪型にこだわってます」と語る稲垣に対して、MCの山崎弘也（アンタッチャブル）からは「“髪型直し待ち”とかあるんじゃないですか？」と突っ込まれる場面もあり、会場は笑いに包まれた。
さらにイベント中には、稲垣が得意とするフラフープを披露する一幕も。ステージ上で軽やかに回るフラフープに、観客からは歓声があがった。「フラフープの得意な理事長ということで」と、役柄と特技をうまくリンクさせたPRもさすがである。
約9年ぶりの連ドラ出演に対し、稲垣は「覚えててくれてありがとう」と冗談交じりに感謝の気持ちを伝えた。彼の登場により、ファンだけでなく業界関係者からも注目が集まっている。復帰作としてこの作品を選んだ理由については、「脚本に惹かれた」と語り、今作がただの学園ドラマではない、深いメッセージ性を持った作品であることを強調した。
本作では、学生たちの抱える悩みや葛藤だけでなく、それに向き合う大人たちの姿も丁寧に描かれている。「学校は小さな社会。そこで起こる問題は、社会全体の縮図でもある」と稲垣は語る。このような言葉からも、彼が本作に強い想いを持って取り組んでいることがうかがえる。
共演の磯村勇斗は、「稲垣さんの存在が現場に安定感をもたらしてくれる」と語り、堀田真由も「稲垣さんとのやりとりから多くのことを学ばせてもらっている」と話した。世代を超えた共演陣の化学反応も、このドラマの見どころの一つである。
制作スタッフによると、稲垣の演技には柔軟さと確かな技術が共存しており、理事長という立場を通じてドラマ全体のバランスを取る「支柱」のような役割を担っているという。
今作『僕達はまだその星の校則を知らない』は、ただの青春学園ドラマにとどまらず、視聴者に対して「何が正しいのか」「ルールとは誰のためにあるのか」といった根源的な問いを投げかける内容となっている。稲垣の理事長役は、その“問い”を最も象徴的に体現するキャラクターといえる。
放送は7月14日からスタート。月曜午後10時枠で、初回は15分拡大スペシャルとして届けられる。令和の教育現場と、そこに生きる若者たち、そして彼らを見守る大人たちのリアルを描いたこの作品に、注目が集まることは間違いない。
稲垣吾郎がどのようにしてこの作品に命を吹き込むのか、多くの視聴者が心待ちにしている。芸能界というフィールドにおいて、常に新たな表現を模索し続ける稲垣の姿は、まさに唯一無二の存在である。今回のドラマは、その進化の証ともいえるだろう。
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